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FOREST 森
a poem by Nikita Gill
ある日、目を覚ますと、あなたは森になっていた。
根を張り巡らせ、どっしりと 誰も想像しなかったほど強く。
たくましく、うつくしく、生命が溢れみなぎっている。
周りのネガティブなものを吸って、酸素に変えてしまったら、呼吸がしやすくなった。
森に棲まう、ありとあらゆる野生の生きものを、あなたは「ものがたり」と呼んでいる。
心のなかで羽を休める色とりどり野鳥を、あなたは「記憶」と呼んでいる。
いまや信じられないほど壮大で自立した生態系に成長したのだ。
ふと、あなたは自分を誇りに思うことだろう。
ひとつの種だったところから、遥か、ここまでやって来たことを。
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